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永井 純のファッション・ライヴ
 
 
vol.68 <St.ODIM>季節の行事
年が明け、一週間もたつと「七草がゆ」を食べるのが待ち遠しい。
新年になり、おせちやお餅をたくさん食べたお腹の調子を整えるのに「七草がゆ」を食べる、、、という習慣。
なんという合理的な習慣だろう。
今では季節の行事として、また季節のイベントとして「七草がゆ」が持ち上げられている。TVでよくみる光景となった。
七草に自然の薬草としての効果もあるため、流行っているのかもしれない。

そして節分が終わり、立春。
「鬼は外、福は内」と、みなさまのご家庭では豆まきをされましたか?
「鬼は外、福は内」と、豆を巻き、自分の歳の数+1個を拾って食べて一年の無病息災を願うというもの。。。

豆まきの後は、お楽しみの「恵方巻き」。
何でも関西から流行り出したことであるらしい。
特にここ数年はコンビニエンスなどからキャンペーンなどもあって「節分」=「恵方巻き」という式ができているようだ。
でも、結構昔から「のり巻き」は食べているように思う。
恵方を向いて、無言で1本の「のり巻き」をまるかぶりする。この様子がちょっと楽しい。
祖母がいた頃は、無言で1本食べるのが難しかったことを憶えている。
どうしても途中で笑ってしまって、どうしようもなかったと思うのだ。
全員が同じ方向を向いて「のり巻き」を食べているなんて考えただけでもおかしい!
でも、そんな家族風景も素敵だ。

そして春が近づいてきている。
暦の上では、もう春。

季節に合わせた行事が日本にはたくさんある。
その多くが遥か昔中国から伝えられたことをもとにされている。
しかしそこにオリジナル性を加えて、日本独特の文化としてきたように思う。

もうすぐ「雛祭り」。女の子の節句だ。
最近はマンションに合った小さなサイズの雛飾りが多くなっているようだが、
松屋町に軒を連ねる人形やおもちゃの専門店の店頭には、今も大きな雛飾りが飾られている。

雛壇に飾られたのは、
一番上には、金屏風の前にお内裏様とお雛様。
二壇目には3人官女。それぞれの間に重ね餅。そして両端に黒塗りの桶。
三壇目は5人囃。
四壇目には、三壇目にかかった中央の階段がありその左右にお膳、そして菱餅。その隣に右大臣と左大臣。
五壇目に踏台を持つ人、立傘を持つ人、台笠を持つ人の3人。その3人の端に、向かって右が桜、左が橘。
六壇目は左から茶箪笥、2つ並んだ火鉢、進言袋、鏡、お針箱、長持ち、箪笥などのお道具類。
七壇目は、左からお篭、5段のお重箱、御所車(牛車)。
毛氈のひかれた雛壇は、ちょっとミステリアスなイメージ。

実家にある雛壇はこんな感じ。
今年も虫干しを兼ねて雛祭り日まで飾られる。
そんな雛壇の前で、かわいい春の着物を着た女の子だちが遊んでいる風景はもう過去のことなのか?
もしかしたら、そんな行事すらゲームの中などでバーチャルになっているのかもしれない。
リアルな記憶として季節の行事も残って欲しいなって思うのは、私だけではないはず。

私たちの住んでる日本には、四季というものがある。
そしてその「四季を味わう」術を受け継いでいる。
それは、昔むかしの時代から現代までつながっている素敵な風習。。。
それぞれの家庭、地域などで受け継がれてきたものだ。

今はひとり暮らしをしていて、仕事もあって、毎日が忙しくてなかなかそんな行事に参加するなんて、、、と思っている方も
街で「四季」を感じるものを見つけた時にちょっとホッとするのは、きっと受け継がれた心に響いているから。。。

日本のそんな四季の行事が今見直されているのは、少し世界を視てきて、
あらためて日本の良さを再認識しているからだと思う。

どうしてもイベント化してしまう現代の風潮の中で もう一度純粋に「四季を味わう」ことをしてみてはいかがなものだろうか?

「春を呼ぶ」、「春を祝う」、「春を喜ぶ」。
私たちが、受け継いできたさまざまな行事の歴史にもちょっと触れながら新しい季節を味わってみようではないか。
空を見上げ、土に触れ、水に浸りながら、新しい季節を感じてみよう。
きっと気持ちにゆとりが生まれてくるのではないだろうか?

さて、ファッションの世界も「季節の行事」にたぶんに影響されている。
「季節の行事」に合わせてお店の構成、商品が変化する。
それは、新しい季節への誘いのようでもあり、期待感である。

ただ「四季」を感じるだけではなく、「季節の行事」を通して「四季を味わう」服作りもしてみたいものだ。
そこに表れるのは伝統や歴史だけではなく、懐かしさや心安らぐもの。。。
そして新たに創られる新しい服。

その服に吹き込まれた「季節」はどこへ、そして誰のもとへ飛んで行くのだろうか?

目の前に飛んできたら、
きっとつかまえて大切にしてください。
「約束」ですよ。。。 次回につづく
 
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