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永井 純のファッション・ライヴ
 
 
vol.66 <St.ODIM>2007年への期待
2007年がやってきました。

2006年、コラムを読んでいただいてありがとうございました。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

さて皆さま、お正月はいかがお過ごしだったのでしょうか?
家族でのんびりと、友達とスキーやスノーボード、恋人と海外旅行。。。
楽しい時間を過ごされたことでしょう。

私はといえば、クリスマス明けから正月三ヶ日ずっと掃除をしていたのである。
セントオーディンをはじめ、事務所、そして住んでいる家。さらに帰郷した実家。

これらを掃除するのに費やした日数は、8日。
久々の長丁場。かなり疲れたが、その分気分がすっきりした。
普段気になってはいるが、なかなかできない所の掃除を思いきってやってみたのである。

なぜ、今までしなかったのか?と思うくらい意外とすんなりできたのだ。
そして、綺麗になったそこは、今も綺麗なままだ。
いや、その掃除をしたときよりも綺麗になっているかもしれない。
なぜなら、その時に感じた「意外とすんなり」が今も続いているのだ。

「後で」、という考えを止める。
その気持ちの切り替えが良かったのか?
そんな風に、今まで思ったことはなかったのか?
いや、何度も思ったはずだ。でもそうしなかったのは、なぜ?

自分に甘い!と言われるだろうが、そんなことでは解決しない。
そうではなく、そこが綺麗になった時、さらにその後に続く仕事や生活がどうなるかの変化についての
イメージをしなかったからだ。

服作りに置き換えて考えてみた。

まずデザインを描く。
生地を選ぶ。
反対の時もある。生地からデザインを描く。
そのデザインの通りにできるようにパターンを作る。
ボタンや附属を選ぶ。
こんな風になるように、、、とイメージを膨らませながら。
そして、そのイメージ通りに出来上がるようにどんな風に縫製したらいいかを指示する。
最後に、縫製に入る。
そして、イメージ通りに商品が出来上がってくる。。。

だいたいこんな感じ。
そして、その服を着る時のコーディネイトを考える。
あれに合わせて、これにも合わせて。。。
イメージがどんどん膨らむ。

服作りと一緒で、掃除をするということについてイ、メージを膨らませなかったのだ。
掃除という行為が単に掃除であって「イメージしてする掃除」ではなかったのだ。
だから楽しくないのだ。

それにやっと、やっと気がついた。
そして「イメージしてする掃除」をするようになると、夜帰っても、ちょっとだけ掃除をしてみたくなる。
朝もちょっとだけ早く起きて掃除をしたくなるのだ。

以前にコレクターの男性(何のコレクターかは忘れてしまった)が、コレクションケースを掃除するために
毎朝6時に起きて掃除をする、というTV番組を観たことがある。
その時は掃除のために朝早く起きるなんて、と思ったものだが、今だったら理解できる。

コレクションしているものをより美しく見せるために、埃やゴミでその価値を落としたくないから、、、
いろんな理由があるだろう。
でも、きっとそのコレクションしているものを愛しているから「綺麗に飾る」、というイメージがあるから掃除ができるのだ。

ちょっとした時間すら掃除することで気分が良くなるのだ。
そしてその日一日良い気分で過ごすことができる。

大きな発見だった。
もしかすると、世の中のさまざまな事も「イメージ」することで変わるのかもしれない。

この「イメージ」することで、もうひとつ発見したことがあった。
ほんの数日前に発見したことだ。

私は元々ファッションデザイナーを目指していた訳ではない。
「何か創る」ことは好きだったと思う。
それでグラフィックデザイナーを目指した。
「何かを創る」ということは「何かを描くこと」と思ったからだ。
そして、そこに情熱をかけるものがあるような気がしたから。
でも、結果的に現在私が仕事としてやっているのは、ファッションだ。

このグラフィックとファッションと決定的に違うこと。
それは、平面的なデザインか、立体的なデザインかだ。
そして、「立体」に惹かれていることを発見したのだ。

長い間、ファッションをグラフィックの延長線上にあると思い込んでいたが、それは間違いだったようだ。
なるべくして現在に至るのだ。
偶然ではなく、必然。

平面の世界からの「イメージ」より、立体にすることからの「イメージ」が大きく広がるのだ。
そしてそこにできた空間で気持ちが安らぐ。
そこにはさらに様々な「イメージ」が出来上がる。

上からも横からも斜めからも視ることのできる立体。そして空間。

その立体を「服」という表現でもってデザインする。
そして、その「服」を取り巻くたくさんのお客様。
それは、新しい「立体のバリエーション」であり、ただ平面にデザインしているだけでは、得ることのできなかった「私の宝物」である。

「イメージ」すること。。。
2007年、いろいろなことを「イメージ」して自分の中にある答えを見つけに行こう。

そして、自分に「期待」しよう。

自分の中にあるものを発見した時、それが「期待」に変わる瞬間だから。。。 次回につづく
 
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