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永井 純のファッション・ライヴ
 
 
vol.50 <St.ODIM>茶屋町散歩
大阪梅田キタ区、NUに引き続きオープンした「アーバンテラス茶屋町」を散歩してみた。
天気は生憎の雨。

ゆったりと作られた空間を持った店鋪が多くとても好印象。
各々をのぞきながら回ったのだが、店鋪が各々独立している上に屋根もないため 傘を閉じたり開いたり、そのたびビニールの袋に入れたり、出したり。。。これがとっても気になった。

4Fにあるエスニック料理のレストランの女の子が1Fのエントランス付近で呼び込みをしていてチラシをくれた。
そのチラシを持ったまま2Fの服屋へ。「loftman」という京都のショップの大阪1号店らしい。

カジュアルウェアを扱った品揃え。
ホッとするように抜けた色合いの美しいTシャツやデニム、シャツなどを中心にインポートもの、個性のあるこだわりのブランドの服が並ぶ。

ゆっくりとひとつひとつ手にしながらカットソーやシャツを見ながら「かわいい〜!」と手にしたポロシャツはモンクレーだった。 「モンクレーってかわいいよね〜」ひとりごとを言いながら進んでいくと店の隅の一角でパタゴニアの商品を見つけた。

創業者がクライマーとかで、アウトドアの商品を扱っているメーカーだ。
独特のデザインセンスが私にはあまり馴染めなかったメーカーだった。

たまたましばらく前にTVでパタゴニアの創業者の自然環境保護の番組を見ていた。
「もうお金はいらない。」と言い「人は何のために仕事をするのか?」を突き詰めていった時、『地球のため』という答えがでてきたそうだ。 その『地球のために自分にできることをするための手段としてビジネスをしている」と言い切っていた。
パタゴニアの社員はその自然保護のためにボランティアをしているという。
南米、パタゴニアに広大な土地を買い、そこに生息する生き物たちの保護をしている・・・そんな番組だった。
初めてペットボトルからあのフリースを作ったのもパタゴニア社だったらしい。
リサイクル。。。
いろいろな物を作り出す時にそこに関わる環境は変化する。
でもそれはいけないこと、でも分かってはいるけれどどうすることもできないのも事実。

何かを生み出すことによって、元あるものが壊れ、新しいものが生まれる。
それはすべてこの地球にとって良いものとは限らない。
自然保護とそこに住まう人々の生活。相反するふたつのものを共生させることは難しい。
でも手を差し伸べなければ共生すらできない。だから始める。

どのチャンネルだったかも覚えてないが、その姿勢に感動した。「地球のため」。。。

私の中でもどこかから同じように声がするが、そこまでなかなか思い切れない。でも私も気持ちは同じだ。
今ある自分を感謝するためにしなければならないコト。みな使命を持っているのだ。
でも、知らん顔するのとそれを常に思って行動するのとでは10年後、20年後の未来は違ってくるだろう。
地球規模まではわからないけれど、少なくとも自分のまわりにあるものの変化が少しでも遅くなるか、
変わらずにいてくれたらうれしい。
そんな感想を持ったTVの後でのパタゴニアの商品との出会いだったので、
今までとは違う目で商品を観察したような気がする。

目に止まったのは防水素材で作られたハーフブルゾン。
「デザイン、かわいい!」もしかしたら、ちょっといい感じかも?と思った時、
店員の男性が近寄ってきていろいろと説明をしてくれた。素材のこと、機能のこと、着方などなど。

お散歩途中で立寄っただけの店だったのだが、私の気持ちはその説明で一瞬止まった。熱心に素材の説明をしてくれる。
そのハーフブルゾンは、特殊な防水加工をした表生地と通気性を考えられた裏側の素材、
その間にクッションのような役目を持った素材を入れているそうだ。

良く知っている、というだけではなく気持ちがとっても入っている。
最近はこんな風に、素材の事を熱く語ってくれた店員さんにあったことがない。
いつの間にか私も真剣に説明を聞いていた。
実は、このところあまりにも雨が多くて新しい「雨の日スーツ」を作るのにあたり、
参考になりそうなものを探していたところだったのだ。

微妙に違う2つのブルゾンをとっかえひっかえ着ながら、よくある店員さんの質問が、「今日はお休みなんですか〜」
この質問からどこをどうなったのか話が盛り上がった。
その店員さん、大学の時に熱い先輩に誘われて茶道部へ入り、就職は「やっぱ、きもので しょ!」ときもの業界で1年修行したという変わった経歴の持ち主だった。

店員:「何のお仕事なんですか?」これもお馴染みの質問。
私 :「私も服屋です。今日はお休みなので雨のお散歩中。」
店員:「どんな服を置いてるんですか?」
私 :「スーツやジャケット。レディス中心でメンズはオーダーのみ」
店員:「スーツって着ないからな〜」

話しはセントオーディンのスーツの話へ。
「スーツを買う時には、その後着れるかどうかを考えて選んだ方がいいですよ。ジャケットがデニムに合うかどうかで、
その後着るか着ないかが決まるから。」という私の意見に目からウロコだったらしい。

スーツって1着持っていると絶対に便利。
何かあった時にはこれ着たら大丈夫!っていうのも持っているべきだと思う。
でも、普段スーツを着慣れない人にとっては、かなりの抵抗があるようだ。

そこでスーツをジャケットとパンツに分けてみたらどう?って思っている。
実際、セントオーディンのスーツはいつもこう思って作っている。

ジャケットはデニムやチノの合わせて着られたら、いつもと印象が違うイケてる奴になれるかもしれない。
パンツだって、ポロシャツやニットに合うものだったら、ちょっと粋がって着れるかもしれない。

いろんな着方ができるスーツを選ぶことをオススメする。
それは、ジャケットの丈であったり、シルエットのラインだったりがスーツだけしか着れないジャケットになるか、
あるいは、単品でも活躍するジャケットになるかを左右する。
スーツって呪縛に縛られ過ぎず各々を単品で着ることを楽しんでもらいたいと思っている。

スーツ談義をしながら、結局私が購入したのはオレンジカラーのハーフブルゾン。
サイズはあえてぴったりなタイトサイズでXSに。
雨の日に自転車に乗って傘もささずにフルスピードで走っているオレンジの人を見つけたら、きっと私の可能性大!かも。

久々に気持ちの良い接客を受けて気分がとても良かった。
私も見習って気持ちの良い、そして心地いい接客に勤めていこう。
また行きたいって思う気持ちが沸くように。 次回につづく
 
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